技術コラム TECHNICAL COLUMN
A5083(アルミニウム)の切削加工
- アルミニウム
当記事では、アルミニウムの切削加工を得意とする金属・鋳物切削加工センターがA5083の切削加工の概要と具体的な加工事例をご紹介します。
A5083とは?
A5083は、アルミニウム5000系に分類されるアルミ合金の一つで、主にアルミニウムにマグネシウムを添加した合金です。アルミニウム5000系は、切削性や溶接性に優れ、歪みが出にくい特性を持つため、広範な用途で使用されています。特に、耐食性が高く、船舶関係で多く採用されている素材です。
A5083の特性
具体的にアルミニウムの素材としてどんな種類があるのか、またどんな特性があるのかを簡単にご紹介します。
溶接性が良好
A5083は、アルミニウム合金の中でも特に溶接性が優れています。溶接時に歪みが出にくく、高い強度を保持することができるため、構造物の製造や修理において非常に有用です。溶接の容易さと強度のバランスが良いことから、多くの産業で重宝されています。
硬度が高い
A5083は、4.0〜4.9%のマグネシウムを含有しており、非常に高い硬度を持っています。この高硬度により、耐摩耗性が求められる環境でも優れた性能を発揮します。ただし、硬度が高い反面、材料に粘り気が少ないため、特定の加工方法には注意が必要です。
加工性がやや低い(A5052比較)
A5083は、硬度が高いため加工性がやや低いとされています。他のアルミニウム合金と比べると、特に精密な切削加工には適していない場合があります。しかし、適切な工具選定と加工条件を設定することで、十分な精度での加工が可能です。
A5083の切削加工における注意点
A5083の加工性は非常に優れており、A5052と比較してもその利点が際立ちます。A5052では切削工具の選定に細心の注意が必要ですが、A5083ではその点での心配が少なく、加工効率が向上します。A5083の材料費は高めですが、加工性の高さから、適切な加工条件を設定すればコストダウンが可能です。実際の製造現場でも、加工性と歪みの少なさから、A5052からA5083へ切り替えた事例が報告されています。
一方で、A5083のプレートは平面精度に課題があります。そのため、板厚そのままで使用する場合は、精度管理が重要です。必要に応じてプレートを削り出すことで、必要な平面精度を確保し、高品質な製品を生産することができます。
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