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技術コラム TECHNICAL COLUMN

アルミニウムの切削加工が難しい理由

  • アルミニウム

アルミニウムは、軽量で耐腐食性に優れた金属であり、航空機、自動車、建築材料、電子機器などの多岐にわたる分野で広く使用されています。地球上に豊富に存在し、リサイクルが容易なことから、環境に配慮した材料としても注目されています。

アルミニウムの特長には、優れた軽量性、耐食性、熱伝導性、加工性があります。比重が低く、鉄や銅などの金属に比べて軽いため、構造物の軽量化が求められる用途に適しています。また、酸化皮膜を形成することで腐食に強く、長期間にわたって安定した性能を発揮します。

しかし、アルミニウムの切削加工には独特の難しさがあり、特定の特性を考慮しなければならない点が多くあります。次に、アルミニウムの切削加工が難しいと言われる理由について詳しく見ていきます。

アルミニウムの切削加工が難しい理由

アルミニウムは、その特性から加工しやすい金属とされる一方で、切削加工には特有の難しさがあります。以下では、アルミニウムの切削加工が難しいとされる三つの理由について説明します。

素材が柔らかい

アルミニウムは他の金属に比べて柔らかく、加工時に切削工具が素材に食い込みやすいという特性があります。このため、切削時に余分な力が加わると、寸法のずれや表面仕上げの粗さが生じる可能性があります。また、切削中に素材が変形しやすく、狙った形状を正確に作り出すのが難しいこともあります。

さらに、アルミニウムの柔らかさはバリ(加工後に残る小さな突起)やエッジの変形を引き起こしやすく、追加のバリ取り作業が必要となる場合も多くあります。バリの除去には時間と労力がかかり、生産効率に影響を与える要因となります。

溶融点が低い

アルミニウムの溶融点は約660℃と、鉄や銅に比べて低いため、切削加工中に発生する熱が問題になることがあります。切削中に発生する摩擦熱によって、アルミニウムが溶け始め、刃先に溶着することがあります。この溶着が発生すると、切削工具の性能が著しく低下し、仕上がり面が粗くなる原因になります。

溶着を防ぐためには、適切な切削速度や冷却液(クーラント)の使用が重要です。切削速度を高くしすぎると摩擦が増し、溶着のリスクが高まるため、速度や工具の選定には細心の注意が必要です。

延性が高い

アルミニウムは延性(引っ張り強さに対する変形のしやすさ)が高いため、加工中に素材が引き伸ばされやすく、予期せぬ形状変化を引き起こすことがあります。これにより、加工精度の低下やバリの発生が避けられません。特に、複雑な形状を加工する場合や、薄い板材を使用する場合には、注意が必要です。

延性の高さにより、切りくずが長くなりやすく、切りくずが工具や加工面に絡まりやすくなるため、作業の効率が落ちることもあります。そのため、切削工具の選定や加工条件の設定が重要で、シャープな刃形の工具を使用することが推奨されます。

アルミニウムの切削加工ならお任せください

アルミニウムの切削加工は、その柔らかさや延性、低い溶融点による難しさがあるものの、適切な技術や設備を使用すれば高精度の加工が可能です。当社は、アルミニウムの特性を熟知し、最適な工具選定や加工条件を提供することで、お客様のニーズに応える高品質な切削加工を実現しています。

シャープな刃先の切削工具を使用し、最適な切削速度と切削油を組み合わせて、アルミニウムの切削加工の課題をクリアします。また、バリ取りや仕上げ加工にも対応しており、高精度の部品を提供します。

アルミニウムの切削加工にお困りの際は、ぜひ当社にご相談ください。豊富な経験と技術力を活かし、迅速かつ的確な対応でお客様の期待にお応えいたします。