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技術コラム TECHNICAL COLUMN

A2024(アルミニウム)の切削加工

  • アルミニウム

A2024とは?

A2024は、2000系アルミニウム合金の一種で「超ジュラルミン」とも呼ばれる高強度合金です。この合金は、主に銅(Cu)とマグネシウム(Mg)を多く含み、ジュラルミン(A2017)よりも高い強度を持っています。また、繰り返し負荷に対する疲労強度が優れているため、航空機部品、自動車、医療機器、そして搬送装置の部品などに広く採用されています。

A2024は、強度と軽さを両立した素材でありながら、比較的加工がしやすいことも特徴の一つです。しかし、銅の含有量が多いため耐食性が低いという課題もあり、表面処理が必要なケースが多くあります。

A2024の特徴と加工のポイント

高強度と疲労強度の特性

A2024は非常に高い強度を持つため、高い荷重がかかる部品や繰り返し使用される部品に最適です。航空宇宙産業など、耐久性が求められる製品によく使用され、耐疲労性が高いため長期間の使用に耐えることが可能です。

    加工のしやすさ

    A2024は高強度合金でありながら、切削抵抗が比較的低いため、切削加工が容易です。このため、旋盤加工やマシニング加工といった複雑な加工にも対応しやすく、コストパフォーマンスの面でも優れています。また、硬度が高いため、寸法精度が求められる加工でも高い精度を保てます。

    耐食性の課題と解決策

    A2024は銅を多く含むため、酸化しやすく耐食性が低いという課題があります。特に、腐食しやすい環境下ではそのままの状態で使用することが難しいため、アルマイト処理(陽極酸化処理)が一般的に行われます。アルマイト処理により、表面に酸化皮膜が形成され、耐食性や耐摩耗性が向上します。

    A2024の用途とメリット

    航空機部品:軽量かつ高強度であるため、航空機のフレームやパーツに適用されます。
    自動車部品:エンジン周辺の部品など、耐久性と軽さが求められる箇所で活用されます。
    医療機器:繰り返し使用される機器の部品として、A2024の疲労強度が活かされます。
    搬送装置部品:長期間の使用に耐える疲労強度と、摩耗への耐性が重視される場面で利用されます。

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